【B】自由が丘のフレンチで謎解きのようなコースを
レビュー
ズイブンと暖めていた宿題店。
週末がオシゴトから釈放されて自由の身になってもナカナカチャンスが無く、ようやく伺うことが出来ました。
相変わらず気が急いてかなり前に到着してその辺をフラフラ。
開店5分前に他のお客さんが入店するのを見て、ワタシも慌てて入店しました。
グレーの壁に丸い穴のような模様のモダンな店内。
4席程の一番手前のテーブル席に着席です。
テーブルに置かれたコースメニューは素材の単語だけが並ぶ、謎解きのよう。
この日のコースは
福岡県産 鰆 アーモンド レフォール
青森県産 ニジマス キノコ
岐阜県産 鹿
栗 チコリ ショコラ
食後のお飲み物
想像が湧き立つ。
そんな言葉がピッタリする、今日はどんな料理が出てくるのだろうと期待感が高まる素敵な演出。
ワインは白をシャルドネで。
先ずはアミューズ。
泡立てたエスプレッソをアクセントにしたスープ仕立ての一品。
菊芋のチップスが散りばめられた中に、焼き色を入れた白子。
白子は柔らかで濃厚な旨味。菊芋のチップスのカリカリと香ばしい食感。このコントラストがとても良いです。白子の美味しさに負けないぐらい香ばしい菊芋も美味しいです。
エスプレッソはその香りが軽やかな雰囲気を醸し出していて、こういう使い方もあるんだと驚きの発見です。
前菜は鰆のコンフィに、アーモンドソース。そしてレフォールという西洋わさびのソルベとパウダーという組み合わせ。
鰆にレフォールのソースが甘く絡み、そしてほんのりとわさびの香りが。この鰆が新鮮で、身が締まっていて旨味がシッカリ感じられる。その旨味にレフォールの甘めのソースが合い、仄かなわさびの香りが爽やかさを感じます。レフォールのソルベを和えると、冷たい食感で鰆の旨味を引き立て美味しいです。
次はニジマスのポワレ。
ニジマスには泡立てたキノコのソースが。その下にはキノコのリゾット。そしてトリュフのスライスが散りばめられています。
このニジマスの香りがいいですね。そこにシメジのソースの香りが混じり合って、秋を感じます。
リゾットと一緒に頂くとシメジの香りがより一層感じられて美味しいです。
最後に残ったソースをコチラのお店で焼き上げているという自家製パンですくい取って頂きました。パンは外はカリッ、中はモチッとしていて、時折フルーツのような香りが感じられる美味しいパンです。
そしてメインの鹿肉。
お皿の右側には、紫に近い濃い茶色に焼き上げられた鹿肉。クミンなどの複数のスパイスがタップリ散りばめられています。
ソースは胡椒ソース。そこには鹿の血のソースがブレンドされていて葡萄を煮詰めた様な濃い紫色のソースです。
そして右側にはビーツ、玉ネギ、ブロッコリーと、バラエティに富んだ沢山の焼き野菜。
鹿肉を頂くと、想像を超えて柔らかくジューシーで美味しいです。散りばめられたスパイスの香りも良いです。そして絶賛は胡椒のソース。この鹿肉の旨味に負けない濃厚なソースでとても美味しいです。ここ最近、メインは豚ローストを好んで頂いていましたが、鹿肉の旨味と濃厚で複雑な風味のソースにここ最近味わっていない奥深い美味しさを感じました。この濃厚なソースも最後までパンですくって頂きました。
続いては後半戦。
アヴァンデセールはオレンジのパンナコッタ。
オレンジのソースとオレンジパウダーの組み合わせがパンナコッタの上を綺麗な橙色に染めていて、そこに小さな三つ葉のクローバーの緑が映えてます。
爽やかなオレンジの風味とパンナコッタの柔らかな甘さのバランスが良く、美味しいです。
そしてメインデセールは筒状の生地を纏ったチョコケーキ。
焦げ茶色の筒状の生地はガボットと言っていたような記憶がありますが。その中にはチコリコーヒーのムースとチョコレートのムース。チゴリコーヒーのクリームをベースにナッツの香ばしさや時折香るマスカポーネの香りが絶妙でとても美味しいです。
そしてその脇には、栗の花の蜂蜜の作り立てのアイスクリーム。アイスクリームは濃厚な栗の蜂蜜の香りが特徴的でとても美味しいです。
最後はエスプレッソとフィナンシェを頂きました。
フィナンシェは2種類。シナモン香るサクサクとした食感の焼き菓子としっとりと濃厚な甘味の小さなマドレーヌ。
これで謎解きは終了です。
それぞれの皿が趣向を凝らした美味しさと見た目の洗練された美しさで、素晴らしいの一言です。
謎解きのようなメニューの正解を一つ一つ見せられているような、そんな正解の驚きと共に美味しさを味わえる、楽しい時間です。
気がつくともう14時。
時を忘れる程に楽しかった謎解きは幸せな味がしました。
また来ます!
ごちそうさまでした。
Shop Information
B
東京都目黒区自由が丘2-11-1(GoogleMAPへ)
03-6421-2632